第4章 オープンスクール
体育祭が終わり、未だに暑い九月中旬。
「オープンスクールかぁ」
「お姉ちゃん、オープンスクールって何?」
無一郞が聞いてきた。
「オープンスクールは、自分が行きたい学校を見学する日のことを言うんだよ」
「へぇー、僕も行きたい」
「えっ?」
すると、目の前で義勇と実弥も頷いている。
いやいや、申し込み締め切り過ぎてるからダメだし、実弥と無一郞の髪色は目立つからダメだ。
「申し込みしておきますか?」
なぜか、担任の先生がそう聞いてきた。そんな安易に出来るものだろうか。
「大丈夫なんですか?」
「三人が行くなら私も付いて行く必要がありますが、希望するならお願いしてきますよ」
担任神かよ。優し過ぎる。
「だけど、彼らは目立ちますよ」
「そこは生まれつきの物なので、大丈夫だと思います」
意味が分からない返しに私は更に不安になったが、彼らは行く気満々の様子。
「では、奏が行きたい学校に連絡しておくよ」
「あっ、ありがとうございます……」
なんか一件落着という感じだが、私は不安でいっぱいだ。