第3章 体育祭
昼食を食べ終わり、残りの一時間以上の暇を潰す。
私は黒板に団長の似顔絵を描いてやった。すると、義勇が近寄る。
「どうして、お前の絵はそんなに上手いのか?」
「うーん、色んな漫画の絵を模写してたからね。気付いたら、自分が描いてる物とは思えなくなったよ」
もう死のうか考えた時、ある女の子がアニメを勧めてくれた。そのおかげで今の私がある。
「アニメは、私の世界を変えてくれた。だから、義勇も何か趣味を持って、共通の趣味を持つ人と笑い合えるようになれば、嫌われることなんてないよ」
たった数年生きてきたけど、本当にその通りである。
理想としていた当たり前がこんなにも幸せに感じる。
君達にもそういう幸せを知ってほしいな。
「おー!」
なんか歓声が上がっているので振り返って見ると、男子がペットボトルを投げて立たせようとしていた。
「俺にもやらせろよ!」
「おお、いいぜ」
実弥は団長に渡されたペットボトルを投げて立たせようとしたが、立つことはなく倒れた。
「このクソが!」
「次僕やる~」
無一郞は実弥に渡されたペットボトルを投げて立たせようとした。結果、キレイに立った。さすが最年少柱。
なんて遊んでいる内に休憩時間は終わった。