第2章 新生活
生姜焼きを賭けてジャンケンをした結果、勝者は団長だった。
「さすが白軍団長!ジャンケン強っ!」
「団長?」
無一郞がその言葉に首を傾げる。
「もうすぐ行われる体育祭の軍のことだよ。三年三組は白軍。今年は三年が六クラスあるから六軍もあるんだよ」
私が説明しても、イマイチ分かっていないようだ。
すると、応援リーダーの女子が声を上げた。
「リレーの走順決まってない!」
その言葉に、皆の視線はこちらに向く。
この鬼殺隊の柱が居れば、体育祭でトップは間違い無しである。もちろん、リレーでもすごい結果が出るだろう。
「一走目は実弥が良いと思うぜ。早ぇし。後は、休みのところに突っ込めば、最強の六組にも勝てるぜ!」
団長の言葉にクラス全員が賛成の意の顔をしている。
「というか、俺達は出れるのか?」
義勇がそう聞いてきた。
「大丈夫だと思うよ。私もよく分かんないけどさ」
実弥の目が少し輝いて見えるのは気のせいだろうか。
体育祭は、鬼殺よりは平和的だが、とても楽しい戦いであるのは間違い無いのだ。
「体育祭楽しみ!」
既に無一郞はノリノリでホッとする。
最強の体育祭になりそう。