第2章 新生活
給食の時間になり、私は復帰した。
三時間も休ませられるなんて、嬉しいのか悪いのか分からなくなる。
教室に戻ると、無一郞と義勇が急いで駆け寄って来る。
「お姉ちゃん!」
「奏」
それに気付いた実弥もゆっくりとこちらに歩いて来る。
「テメェ、少しはよく考えて行動しろ。お前は危なっかしいだからよぉ」
強面だけど、しっかりと心配してくれるところは良いお兄さんなんだよね。
「奏!お前また逆ハーレム状態になってるぞ!」
クラスの男子に突っ込まれ、私はくっついてくる義勇と無一郞から少し離れた。
「とりあえず、給食の配膳をしようか」
「給食?」
一応、大正時代に学制があったとしても、経済的に来れない子も居たし、まだ給食というのも存在していない。
「もう付いて来て。ここで、お盆と箸と牛乳にストローを取るの。後は、給食当番が乗せてくれるから」
三人は私の行動を見て、同じことをした。
皆で合掌してから、給食を食べ始めた。三人は一口食べると動きを止めた。
「美味しい……!」
そんな時に男子が恒例のアレをする。
「余り物を賭けて、ジャンケン選手権やるぞ!」
三人も目を輝かせて立ち上がった。