第2章 新生活
義勇side
俺は奏と初めて学校に行けて嬉しくて、やり過ぎてしまった。
保健室から担任と一緒に教室に戻った。
不死川……実弥の形相が歪んでいた。
「おい!お前のせいで奏は倒れたんだよ!テメェにとっても、大事な姉さんだろ!少しは考えろや!」
実弥に怒鳴られて、俺は俯いた。
「お姉ちゃんは呼吸も使えないし、鬼殺隊の僕らとは体力の差が激しいし、特にお姉ちゃんは体力が無さすぎるからね」
無一郎にもそう言われて、少し胸が苦しくなった。
二人共、わかってるんだろうな。
奏は俺らにとって大切な姉さんであることを、夏休みで過ごす内に分かってしまった。
「三人共、喧嘩はしないで。奏は普通に元気だけど、あんなハイスピードで走ってたから休ませてるよ」
担任の言葉に実弥と無一郎は安堵のため息を吐いた。
「あの……授業中ですよ」
教科担当の先生に言われて、俺達は静かな座った。
隣の空席に悲しい気持ちになった。