第2章 新生活
気が付くと、保健室に運ばれていた。
「奏!ごめん!」
「義勇……」
やり過ぎたとマジで反省している様子だ。
気付けば、担任の先生も保健室に居た。
「義勇、奏と義勇の体力には大きな差があるんだよ。特に義勇達は呼吸というのを使えるからね。そういうのもちゃんと考えて行動しようね」
「……はい」
保健室に居るのは義勇だけだった。無一郎と実弥の姿が無い。
「実弥と無一郎は?」
「彼らには普通に授業に出てもらっている」
「えっ……」
あの二人が授業に……?
無一郎はセーフだとしても、実弥は不味い。普通に先生に反論しそう。ウチのクラスみんなそうだけど。
「早く戻らなきゃ!」
「奏!少し休んでおけ。先生達が三人を見守ってるから大丈夫だ」
先生にそう言われても不安で堪らない。
今日は彼らにとって、初めての学校なのだから。
「奏、俺のせいでごめん。だけど、俺達にとっての姉さんだから元気になってほしい。休め……」
口下手の義勇がそんなことを言えていて驚いたが、そんなことを言ってもらえて嬉しい。
「じゃあ、休みます……」
そんなだけ言われたら、休むしかないだろ……。