第2章 新生活
下校時刻になり、また校門が騒がしい。
案の定、校門には彼らが居た。
全く、人の説教も聞いてないのかぁ。好都合だけど。
「おーい!」
私が大声で呼び掛けると、彼らはバタバタとこちらにやってくる。
「校長室に行こう。学校に行ける許可貰えたから」
靴を脱ぎ、校長室に入った。
「サイズが分からないのでたくさん買ってしまったなぁ。着れそうなのを選べば良い」
「そんな……ありがとうございます!」
私がまた頭を下げると、校長先生は優しい笑顔で笑っていた。
通学用鞄も体操着も制服も用意してもらえてるなんてすごい。
教科書は学校で貸し出してくれるので大丈夫そうだ。
「やったー!お姉ちゃんと学校に行けるね」
「うん、奏と現代の学校に……」
「スゲーなぁ」
三人共多種多様なリアクションでとても喜んでくれたので良かった。校長先生も嬉しそうに見ている。
私達は、通学用鞄――通称、青カバン――にもらった物を詰めて家に帰った。
「明日が楽しみだね」
「うん!」
無一郎の言葉に私は頷いた。
そして、夢の学校生活が始まる。