• テキストサイズ

My Home【鬼滅の刃】

第2章 新生活





校長先生はそう呟いて、頭を悩ませている様子だった。


考えは固まったのか、隣に座る担任にアイコンタクトをして、笑顔でこちらを見た。


「彼らの入学を許可します」


校長先生の言葉に私は目を見開いた。


「鬼を倒すためだけに生きてきた彼らに、現代の年相応の暮らしをしてもらいたいんだ」


彼らが15の時はどうしていたのだろうか。


無一郎はこれからどうなっていたのだろうか。


きっと壮絶なことになっているだろう。


鬼のせいで大切な者を失って、どれだけ辛かっただろうか。


せめて、この世界に居る間だけでも幸せに生きてほしい。


私は立ち上がり、頭を下げた。


「ありがとうございます。精一杯彼らの教育を専念したいと思います」


「いやいや、そんなに改まらなくて良いよ。七瀬さんは受験勉強に専念しないといけないから、私達も少しは力になれるように頑張らせてもらうよ」


想像以上の校長先生の優しさに、心がほっこりとして泣きそうになった。


「放課後、三人を連れて来て下さい。サイズ合わせをしたいので」


「はい!」


夢にまで願っていた彼らとの学校生活が目の前にあると思うと、何もかも頑張れる気がした。


/ 88ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp