第2章 新生活
そして、下校時刻になった。
今日も体育祭練習があって疲れた……早く帰ろう。
靴を履き替えている時、校門の辺りが騒がしいことに気付いた。
行ってみると、あの三人が来ていた。
「お姉ちゃん!」
「奏!」
義勇、名前を呼ぶな……。
私が注目されちゃうじゃん!!
案の定、視線が痛々しく突き刺さってくる。
義勇と無一郎は嬉しそうに私のところに駆け寄る。
実弥は先生と喧嘩してる……って、ヤバッ!
「ちょっと!喧嘩しちゃダメでしょ!一応目上の人なんだから!」
「ああ?そんな知ったこっちゃねぇ」
「もうダメでしょ!いい加減にしない!もう帰るよ!」
私は三人に説教をしながら家に帰った。
ヘトヘトになり、みんなで眠る寝室にぶっ倒れた。
私はため息を吐いた。
「ごめんね、お姉ちゃん」
「ごめん、奏」
「ごめん……なさい」
三人が謝ってきた。私はゆっくりと起き上がる。
「まぁ、私がなんとかするよ」
明日の先生と女子の反応が怖いなぁ。
「疲れちゃったなぁ」
そう呟くと、義勇がギュッと抱き締めてきた。
「義勇?」