第1章 夏休み
ある日のこと。
三人と一緒に私の部屋で勉強をしていた。
突然、お母さんが私の部屋に入ってきた。
「今日の夜ご飯はバーベキューよ」
「やったー!」
私は大袈裟と言って良いほど喜んだ。
バーベキューが何かを知らない三人はただ唖然としていた。
「みんな、今日はたくさん食べようね!」
無一郎と義勇はただ頷いただけだった。
「男手が多いし、手伝ってもらえるかしら?従兄弟の実君も来るからね」
「おおー!じゃあ、頑張るかぁ」
男三人は、私とお母さんのテンションに付いて行けていない様子だった。
外に出て、お母さんが買ってきてくれたであろうバーベキューコンロ(って言うんだっけ?)を出す。
中身が大人の義勇と実弥が協力して運んでくれた。
ベンチも無一郎と二人で運んだ。
空は義勇と実弥と一緒にテントを立てていた。
やり方を教えてくれたのは、お母さんと空だけど。
良い感じに燃え始めたところで、お母さんが家の冷蔵庫からたくさんのお肉を出してきた。
「焼いてみる?」
私が聞いてみると、実弥は焼き肉用の箸を取った。