第1章 夏休み
「ただいま」
私が家に帰ると、三人はバタバタと走ってきて現れた。
「えっ?どうしたの?」
「鬼滅の刃って何だよ!何で俺らが出てるんだよ!」
あっ、見ちゃったんだなぁ。
我らの寝室となった和室で全てを説明した。
「次元が違う……?」
「ここからすると、貴方達が居る世界は漫画やアニメの世界、二次元なのよ」
ちゃんと理解出来ているのか分からないけど、三人はゆっくりと頷いていた。
「だから、外に出る時は帽子を被せて名前を呼ばないのは、そのアニメが好きな人にバレないようにするためなんだよ」
やっぱり、あまり理解してないみたい。
「まぁ、そういうことなんだよ。ここはただの未来の世界じゃないんだよ」
「よく分かんねぇけど、最初からそう言えよ。糞が」
実弥の言葉に私はため息を吐いた。
面倒臭いからしたくなかったんだよ。
「とりあえず、お腹空いたからご飯食べようよ。もう準備してあるでしょ?」
「はーい!お姉ちゃん、一緒に食べよう!」
無一郎、本当に可愛い。
「義勇も実弥も早く」
「うん……」
「チッ」
私達はキッチンに行って、家族みんなでご飯を食べた。