第1章 なんか目が笑ってないけど
まさか息継ぎもせずに
アドバイスをくれるとは思わなくて
感動し…しない!するわけない!
「ひ、ひどい」
「ひどいのはどっちだ、
カモさん今頃血吐いてゲッソリしてんぞ」
「わ、私の恋心を!」
「お前のは恋じゃない、そういうのは
単なる気持ちの押し売りつうんだよ。
誰が好きでもない女から
手編みのマフラー貰って喜ぶよ?
20文字以内で述べてくださいさあどうぞ」
「…く、まだ告白もしてないのに…」
「いや、やめろ、
カモさんを自殺に追い込むな凶器め」
「…知らなかった、
私カモさんに血吐かせていたなんて…」
「よかったじゃん
カモさんこれで生きていける」
「…はい…櫻井さん、ありがとうございま…
て、違うくない?」
「はは、今の上手、やられた」
高笑いするその声と
クシャっと笑う顔は
櫻井さんの言葉をお借りするなら
そう、「ギャップ」だ。
「…、櫻井さんなんかズルいです」
「は?何が」
「なんか違うし!いやていうか
私も私で櫻井さんのそのキャラを
素直に受け入れてるのもアレなんですけど
なんかキャラ違いません!?最初と!」