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恋人が意外とSなんですが

第1章 なんか目が笑ってないけど






そう、ほんの2時間前は
爽やかな風が吹いて微笑みだけで
イカされそうになった私(まだ言う)

今じゃなんだ
私の綺麗な恋心をボロクソに言い
なんならお前呼ばわりだ。

あんた→お前、
これは格下げの意と捉えてよかろうか!



「ていうか、櫻井さんってなに?
 俺ら同じ歳よ?しかも敬語」

「…いや、すでに主従関係が
 出来ているよな気が致しまして」

「ふふ、すごーい、
 わかってんじゃーん」


肘をつき、
顎を手のひらで支えるようにして
嬉しそうに私を見る目は
とろん、としていた。



「あーあ、ひっさしぶりに楽しいや」


ポツリと呟いた彼が
ゴロンとテーブルに頬を乗せる。




"久しぶりに楽しい"


私といて、
"久しぶりに楽しい"…?






頭の中にその言葉が回ると
ドクン、ドクン、と
体の中が暴れだす。





なんだ、なんだなんだなんだ
このフラグはなんなんだ。

とまれとまれ止まれ心臓の音!
この鳴り響く重低音で
ラッパーたちがビート刻み始めるぞ!
やだ!なにこれ!
全くもって可愛くない表現力!




胸が苦しい時に



「また会ってやってもいいよ?」



なんてそんな優しさもない、
上から目線の言葉を言われて
今どき喜ぶ女子なんて














「…は、い、お願いします」


います、いるんですここに。

私もたまには毛皮を被って
ひつじちゃんぶりたい時もある。











END.

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