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素直になれなくて【IDOLiSH7】

第1章 さよならも言えずに





二階堂大和、彼とは所謂幼馴染みたいなものだった。
と言っても小さい時の話だ、大和が言っていた通りこの数年間連絡を取っていなかった。
連絡を取っていなかったのは、私は彼と同棲していたから。
大和からは頻繁に連絡は来ていたんだけど…既読スルーしてた。
既読付けとけば生きてるよ、元気だよって分かると思って。
まぁ、スルーしてる時点で最悪だけど。



大和とは家がお隣同士で、親同士も親交があった。
私も大和もお互いに親が嫌で、そこで意気投合したって感じ。
よく2人で家からこっそり抜け出して公園で密会してたっけ。
中学から高校に上がるくらいの時に、私の方が1つ年上だから色々とすれ違ってしまい、それからあまり会わなくなって。
それで現在に至る、かな。



私の方が1つ年上なのに、いつも大和はお兄さんぶって、助けてくれて優しくしてくれて、本当に私の方が年上なの?って思った事もあった。
久しぶりに会った大和は凄くカッコ良くなってた。



また大和に助けてもらっちゃった…なぁ…。




意識がゆっくりと浮上する。
あぁ、温かい。
さっきまでは凄く寒かったのに。


ザワザワと色んな声がする。
あれ、もしかして私…。
そう思い目を開き、状況確認する事にした。



すると目の前には大和の姿が。
大和もこちらが起きたのに気が付く。



「お、やっと目覚めたか?」



『大和…ここは…』



「ん?あぁ、ここは今俺がお世話になってるとこ。
まぁ説明は後からすっから、まずはお前さんの事を聞かせろ」



あ、にこやかにしてるけれど、眼鏡の奥が笑ってない。
大和さんおこですね…。



『わ、わかりました』



「よし、まずなんか飲み物持ってくるから待ってろ」



そう言って私が寝ているソファーの手すり部分から立ち上がり、何処かへ歩き出した。
周りを見てみると、どうやら家…のようだ。
賑やかな声がするから他にも誰かいるのだろうか。




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