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素直になれなくて【IDOLiSH7】

第1章 さよならも言えずに






「愛音…ゆ…いや、彼と一緒に住んでたのか?」



あぁ、そうか。
一緒に住むようになったのは、万里が居なくなってからだった。
万里が知らないのは当然だ。



『うん…万里が居なくなってから、一緒に住んでた。
けど…彼の気持ちを知りたくなっちゃって…聞いて見事に撃沈して逃げてきちゃったの』



「…はぁ…お前は全く…。
アイツもアイツだけどな…。
俺は別にここに住まわせる事に反対しないよ。
君達のことを信じているしね。
社長には俺から言って…」



「その必要はないよっ、万里君!」



「「社長っ!!」」



えっ、ドアの影から優しそうなおじさんが出て来たっ…。
びっくりした…でもこの人が社長…さん?



「話は聞かせてもらったよ。
愛音さん、と言ったかな?」



『あっ…はい、すいません、皆さんにも自己紹介が遅れました。
桜庭 愛音です』



「うん、わざわざ名乗ってくれてありがとう。
僕はここで社長をやっている小鳥遊音晴だよ」



『社長…』



「うん、詳しくは後で説明するけれど、愛音さんはアイドルは好きかい?」



え、唐突な質問だ。
万里の方を見て助けを求めるが、素直に答えろって目で言われた。
アイドル…か。



『好きか嫌いか、で言うと好きです』



「理由を聞かせてもらっても?」



『…私自身歌うのが好きと言うのもありますけど、アイドルをやっている人を素直に尊敬してるんです。
歌でパフォーマンスで、人を笑顔にしたり励ましたり、時には感動させたり涙を流させたり…誰にでも出来る事じゃないんです。
それでも努力を惜しまず誰かの為を思って歌える…とても凄い人達だと思います』




「そうか…うん、合格!!!」




「「え…?」」



え…?何に合格…?
話が全く見えて来ないんですが…。



『え…っと…?』



「愛音さん、君もアイドルにならないかい?」



「「はぁあああぁ!?!?」」



皆さんさっきから素晴らしい程意気投合してますね、凄いです。




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