第7章 ゆっくりと・・・
『綾ちゃん!ごめんねー!今日帰りが遅くなりそうなの・・・』
母さんから連絡が来ていた。
こういう事には慣れている。
夜ご飯どうしようか。
あ・・・そうだ。
「ねぇ柊。今日ウチくる?母さんも父さんも遅くなるって・・・////」
「お!いいのか?行く!」
昨日あんな事しちゃったし、リベンジしたい。
「ふーん・・・仲良いな、ほんと。」
「わっ!仁!?////」
「お家デートってやつ?(笑)」
「ち、ちがっ////」
違うことは無いけど。
仁がニヤニヤしながら顔を覗いてくる。
「付き合ってんだから、普通だろ。」
「うっ・・・今のすげぇ傷抉られた気分。」
「そう言えば、仁は居ないの?好きな人。」
「うーん・・・好きねぇ・・・居ないかなー。」
「そっか・・・モテそうだけどな。」
だって面白い、気配り出来るし、優しいし。
いつも誰か近くにいるし。
クラスのリーダー的存在。
密かに好意を持ってる人いると思う。
「それはないと思うぜ?だってさっきも『あれは無い無い!友達として好きではあるけどさ。』って笑って言われたんだぜ?」
「それは・・・(汗)」
「どんまい!」
「なんだ、柊・・・モテるからって・・・このやろ!」
仁が柊の髪を両手でくしゃくしゃと撫で回した。
「うわ!やめろっ・・・!」
「お前なんか髪の毛ボサボサにして顔面偏差値下げてやる!」
「はぁ?!何意味わかんねぇことっ・・・ちょ、マジでやめろって(笑)」
「ぷっはは!なにやってんの・・・」
思わず笑いが込み上げてきた。
ほんと楽しいな。
でも、髪がボサボサな柊もかっこいい。
ちょっと可愛いなって思ってしまう。
2人がじゃれ合ってる写真を撮りSNSにアップする。
『馬鹿2人。』
あっという間にクラス中からハートマークが来た。
『なにやってんのw』
『柊くん可愛すぎw』
「あっ!?!?なんだよこれ!綾斗!」
僕の投稿に気づいて仁が僕の髪まで乱してきた。
「ごめんって!あはは!すっごい反応いいんだよ!?(笑)」
「全部柊宛じゃねぇか!!しかも馬鹿ってなんだよ!」
「あはは!(笑)ごめんごめん!」