第15章 2人の未来
それから月日は流れ、あっという間に卒業式。
僕と真織は見事、第1志望の大学に合格した。
仁とは離れ離れになるが、必ずまた遊ぶと約束した。
何だかんだあって、松村くんとも付き合うことになったらしい。
何度も松村くんからアプローチされ、そんな気はないと言っていたクセに。
喧嘩は多いけど・・・その分仲がいい。
結構お似合いだと思う。
もはや恋人通り越して夫婦だ
兄さんも無事、治療が終わり、また一緒に暮らすことができるようになった。
と言っても僕とは離れてしまうから初めは寂しそうだった。
「兄さん、ちゃんと帰ってくるから。」
「うん・・・待ってるね。」
「綾斗、そろそろ行かないと。」
「うん。じゃあ、行くね。」
僕は荷物を持ち、真織と搭乗口に向かう。
これからは真織との暮らしが始まる。
楽しみでもあるけど不安もいっぱいだ。
でも幸せになってみせる。
僕の一目惚れから始まった初恋がこんな結果になるなんて、思いもしなかった。
今では真織で良かった・・・この人に全てを捧げて良かったって心の底から思う。
それはきっと真織も同じだ。
そう信じてる。
____Fin____