第1章 出会い
結局、小テストはギリギリで合格した。
奇跡だ。
即帰ろう。
補習は放課後らしい。
放課後に居残りとか地獄。
すぐ帰る。
補習を受けなくて良かったから少し気分が良い。
1人で駅まで歩いて帰る。
早く電車に乗ろう。
明日、何しようかな。
土日暇だし。
1日は家でダラダラするとして。
本屋にでも行こうかな。
よく考えたら明日は僕の好きなバンドのCDが発売されるんだった。
ついでに何か本見たりしようかな。
そうしよう。
本は嫌いじゃない。
自分の世界に入れる。
あまりにも分厚い物だと頭痛くなるけど、ノベル物だと意外と読める。
電車の中で明日の予定を立てていた。
停車でもするのか、ゆっくりと電車が減速する。
ふと窓を見ると、対向の電車とすれ違う。
結構近い。
ボーと見ていると、見覚えのある人が。
彼だ。
「っ!?」
なんで?!
いつもと逆方向の電車じゃん!
てかこの時間に?
もう夕方。
学校終わってる頃だよな。
どこ行くんだろう。
彼を見れた事で一気に気持ちが上がる。
「ふふ・・・////」
自分でも気持ち悪いと思う。
でもにやけてしまう。
だってカッコイイんだもん。
でも・・・本当に何でこっち?
知り合いの家とかにでも行くのかな?