第6章 夢の中
どうしたんだよ僕・・・
最近口元ユルユル・・・
「な、なんでもない・・・よ・・・////」
「・・・可愛いのは綾斗の方だよ。」
聞こえてるじゃん!!
しかもその言葉はニヤけるからやめて!!
調子乗っちゃうから。
「そんな事ない・・・////」
「綾斗、ごめん。」
「へ?・・・っ////」
顔を上げると目の前には柊の綺麗な瞳が映っていた。
唇が生暖かい。
・・・キス・・・されてる?
今、僕柊とキスしてる?
思考が追いつかないままの僕を柊は押し倒してきた。
触れるだけのキスが深くなり舌が入ってくる。
「ん・・・はふ・・・////」
息できない。
でも・・・すごく気持ちいい。
「ひいらぎ・・・まっ・・・待って・・・////」
柊が僕の唇に噛み付く。
「待って!!////」
両手で柊の肩を押さえ、抵抗する。
このまま続けば止められなくなる。
「柊・・・何考えてるの・・・////」
急にキスするなんて・・・
嬉しいけど、何考えてるのか分からない。
「綾斗・・・ごめん。嫌だったよな。」
「そ、そんな事ない!ただ、どうしてこんな事////」
柊が座り直し、正座する。
僕もつられて正座になる。
「俺・・・綾斗が好きなんだ・・・////」
好き・・・好きって・・・
僕のこと?
え・・・それって・・・
「・・・気持ち悪いよな・・・男からこんな事されるなんて・・・」
「そ、そんな事ない!僕も柊の事が好きだよ!////」
つい言っちゃった・・・
僕の本音。
ずっと隠し続けてきた感情。
それを柊が引き出してくれた。
「え・・・それって友達としてじゃなくて・・・恋愛感情なのか?」
「うん・・・ずっと・・・好きだよ・・・////」
「ほんとか?・・・じゃあ、両想い・・・ってこと・・・まじかぁ!!良かったぁ!」
すごく嬉しそう。
ガッツポーズまでしてる。
「えっと・・・じゃあ・・・付き合う?////」
付き合う・・・そうだよね・・・両想いだもん・・・
でも・・・
「・・・ごめん・・・それはできない。」
「どうして?」
「・・・それは・・・ごめん・・・無理なんだ。」
「理由教えてくれよ・・・」
言えない・・・
「本当にごめん・・・」
「おい、綾斗待って!」
僕は我慢できなくなって荷物をまとめて柊の家を駆け出した。