第5章 幸せな時間
「メリークリスマース!!」
パーン!
仁の家に着くと、クラッカー音と共に先に来ていた友人達が驚かしてきた。
「うわっ!」
「おせーよ!2人とも!」
「遠いから仕方ないだろ。」
柊が頭にかかったクラッカーのクズを取りながら謝る。
にしても・・・広い・・・
「お邪魔します。」
「あら、仁の友達?」
お母さんが出てきてケーキを運んでいた。
「こんにちは。今日はお邪魔します。」
「いいのよ。こんな可愛い子とかっこいい子が仁の友達なんて・・・信じられないわ(笑)」
「母さん!?////」
「冗談よ。あ、このケーキどうする?部屋に入れてていいの?」
「あ、俺持っていく。」
仲良さそう。
ケーキも手作りなんだ・・・
用意された部屋に入るとご飯が並べられていた。
絵に描いたようなホームパーティーだ。
「よし!じゃあ始めるか!」
「色々ゲームも用意してきたぞ!」
笑顔で見せられたのはドクロマークの付いた箱。
嫌な予感しかしないんですけど・・・
「勿論罰ゲーム入り!覚悟しとけよ・・・」
絶対したくない・・・
奥にコスプレ衣装見えるし・・・
「その前に!食べるか!」
「そうだな!」
やっと楽しみにしていたクリスマスパーティー。
明日は柊と2人。
そのために辛い思いしたんだから楽しまなきゃ。
「てかさ、また綾斗ドジしたのかよー。」
「あ・・・うん(笑)」
「いつか死にそうだな・・・(笑)」
「そういうのやめろよ(笑)」
いつもより皆気にしてない。
よかった。
けど、柊の表情だけは皆と違った。
「どうしたの?」
「いや・・・本当に死にそうで心配。」
「お前本気にし過ぎ(笑)」
仁が柊の背中を叩きツッコミを入れた。
「考えすぎだって(笑)」
「・・・そうだよな!」
柊には申し訳ないな。
僕も心配させないようにしないと。