第4章 僕の従兄弟
「皆、ごめん!」
僕は仁達の元へ行き1番に謝った。
「ぷはは!別に謝ることねぇよ!」
「そうだよ!・・・寧ろ謝るのは俺達だ。ごめん。」
僕に向かって皆が頭を下げた。
「え、どうして?」
「いや・・・その、お前の気持ちのこともっと考えるべきだった。」
「友達が悩んでるのに1人にしてしまった。ほんとごめん。」
「それは僕が勝手に1人になってただけで・・・」
友達・・・
その言葉にむず痒い感情を覚えた。
友達と思ってたのは僕だけじゃなかったんだ。
ホッとした。
「よし!じゃあ今日の昼休み体育館集合な!」
「仁!今日は負けねぇからな!」
「楽しみにしとくよ(笑)」
「綾斗、よかったな。」
柊が肩に手を置いて微笑んでくれる。
「うん。これも柊がいたからだよ。ありがとう。」
「お、俺・・・は・・・別に・・・////」
「柊が居たから自信持てた。それに、そもそもこんな風に笑い合うことも無かった。本当にありがとう。」
柊の事をこれまで以上に好きになっている自分がいた。
ダメとわかっていても僕の想いは加速度を上げていた。
例えこの恋が報われなくても僕には友達がいる。
僕には充分すぎるくらいの宝物だ。