第3章 デート?
今日も一日があっという間に過ぎた。
柊と出会ってからは学校の時間が短い。
もっと一緒にいたいのに。
「綾斗!帰ろ!」
「うん。」
鞄を持ち2人で教室を出ようとした時、他クラスの女の子数名が教室を覗きに来た。
「ねぇ、柊君いる?」
近くにいた男子に声をかけているのが聞こえた。
「・・・呼ばれてるよ?」
「あぁ・・・なんだろ?」
「行ったら?僕待ってるし。」
「分かった。悪いな。」
とは言ったものの・・・帰りたいって言うのが本音。
だって、あれ絶対告白か何かでしょ。
顔真っ赤だったし。
その後に会うなんて気まずくて居られない。
けど・・・気になる。
話の内容が気になる。
「少しだけなら。」
そう思って柊が呼ばれた方について行ってみる。
2人は人目につかないようなところにいた。
他の女の子達は影で見守っている。
「あの・・・24日・・・空いてたりする?////」
「あーごめん、その日は友達と約束があって。」
「じゃ、じゃあ、25日は?////」
「・・・今の所何も無いけど・・・」
「よ、よかったら・・・その・・・一緒に・・・遊びに・・・////」
デートの誘い?
告白はその日にするとかかな?
やっぱ来なきゃよかった。
あの子可愛いもん。
断る理由なんてない。
「・・・ごめん。俺さ、他に好きな人いるから、他の子とは遊べない。それに君の事も初めて知ったから・・・」
「そ、そうだよね・・・ごめんね。」
「ううん。俺こそごめん。折角誘ってくれたのに。」
断った?
嘘・・・
しかも好きな人、本当にいるんだ。
少し不安になる。
こっちに来る柊が見え、急いで教室に戻る。
流石にコソコソ見てるのはいけないよね。