第2章 柊真織という男
学校の帰り、電車に揺られながら柊と話す。
放課後に仁達にカラオケ誘われたけど、断ってきた。
まだ、そこまでは踏み入れられない。
「・・・よかったのか?カラオケ。」
「うん・・・また今度誘われたら行くよ。柊は?行かなくてよかったの?」
「俺はこの後用事あるから。」
そう言えば、柊は部活に誘われてたな。
何部に入るんだろ。
バスケ上手いから仁とすればいいのに。
「部活・・・入らないの?」
「うーん・・・部活したら綾斗と帰れなくなるだろ。それは嫌かな。」
柊は時々、彼氏みたいなこと言う。
本人はそんなつもりはないんだと思う。
きっと友達だから。
「・・・今日楽しかった?」
「少し・・・まぁ、悪くは無いかな////」
「よかった。」
「ありがとう。柊、何かしてくれたんでしょ、仁に。」
「まぁ・・・綾斗の笑顔見れてよかったよ。ずっとムスッとしてるし。楽しそうな姿見れたから俺は嬉しいかな。」
また彼氏みたい。
「けど・・・俺以外と仲良くしてるの見てるとちょっと嫌だったかも。」
「え・・・」
「わぁ!ごめん!変なこと言って!その深い意味は無いんだ!ただ淋しくなっただけで。」
・・・嫉妬・・・?
とはまた違う?
友達を取られた気分なのかな?
「・・・柊は・・・僕の中では1番だよ・・・////」
「1番・・・」
「そう。だから大丈夫////」
僕も何言ってるんだろう。