第15章 2人の未来
真織side
綾斗からの連絡は無い。
結構な時間経っている気がする・・・
仁も心配なのかソワソワしている。
「な、なぁ、やっぱ俺らも・・・」
仁が耐えきれず話しかけてきた。
「うん・・・あ母さん、そろそろ中の様子・・・」
「えぇ・・・」
少し不安なのか、冷や汗を浮かべている。
もし何かあれば連絡すると言ってくれたがこんなにも静かだと余計に中の様子が気になる。
「お2人はここにいてください。俺と仁で中の様子見てきます。」
「そんなこと出来ない。これは家族の問題だ。いくら仲のいい友人でもそれは親としてしてはいけないことだ。2人はここにいてくれ。」
綾斗のお父さんが優しく微笑み綾斗のお母さんを俺たちの方に優しく寄せた。
妻を頼む、と俺たちに任せ家の中へと入って行った。
恋人として俺も行くべきだ。
「仁、俺も行ってくる。アイツの・・・綾斗の恋人として・・・」
「わかった。」
「こい・・・びと?綾ちゃんの?」
「これが解決したら詳しく話します。それまでは綾斗にも秘密で。」
俺はそう告げ、口元に人差し指を立てる。