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【R18】初恋を君に

第14章 本音と嘘


仁には全てを話した。
声が少しずつ出るようになってきたけど、まだゆっくりでしか話せなかった。

「ごめん、辛かったよな。話させて。」

「ううん・・・仁の、おかげで・・・決心がついた・・・」

母さんと父さんにも話すことにした。
勿論、怖い。
2人がどんな顔をするか。
真織だってショックを受けるに違いない。
それでもこの先、真織と幸せになる為だ。
仁だって付いていてくれる。

「真織・・・僕の事、嫌いになるかな・・・」

「きっと大丈夫。アイツなら正直に話してくれた方が嬉しいと思うよ。それに、何かあったらまた話聞くし。・・・てかそれでアイツが綾斗の事嫌いになったら俺が1発殴る。」

「そこまで、しなくて、いいよ・・・」

嫌われても仕方ないと思ってる。
真織以外の人とあんな事したんだ。

「そろそろ帰るな。・・・兄さん、来てるのか?」

「うん。毎日来てるよ。」

「・・・1人でも平気か?」

「平気だよ・・・慣れてるから。」

仁は心配したように顔を歪め、帰って行った。
その後、タイミングを見計らったように兄さんが入ってきた。

「今の友達?」

「うん・・・」

「声出るようになったのか!?」

「さっきね。」

「よかった・・・」

最近、兄さんが優しくなった。
昔の兄さんに戻ったみたいだ。
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