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【R18】初恋を君に

第14章 本音と嘘


綾斗side

暇だなー。
テレビ見ても何もあってないし。
どこも同じニュースばっか。

「綾斗!」

聞き覚えのある僕の大好きな声。
振り返ると真織が居た。

「よかった!無事だったんだな・・・」

力強く抱き締められる。
少し腕が震えている。

「っあ・・・」

話したいのに・・・声が出ない。

「綾斗はストレスで声が出なくなった。」

兄さんも後から病室に入ってきた。
兄さんが連れてきたのか。

「は・・・それってあなたのせ・・・っ」

僕は真織の口を慌てて塞ぎ首を横に振った。

『違う。』

「けど、顔のこのキズ・・・どう考えても・・・この人・・・」

「証拠は?綾斗はネクタイで首を吊っていたんだ。それを見つけたのは俺だ。これが事実。」

「じゃあこの顔の傷はどう説明するんですか?」

「それは君がしたんじゃないのか?」

「何を勝手にっ・・・」

2人は僕の前で言い合いを始めた。
真織の言っていることは事実だ。
でも証拠はない。
僕が言えばそれが事実になる。
・・・そんなことしたら母さんや父さんは?
きっと悲しむし、この家族はバラバラになる。
そんなの絶対嫌だ。

『兄さん。2人にさせて。』

「・・・わかった。」

真織とはちゃんと話そう。
これからの事を。
もう真織は真実を知っているんだ。
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