第12章 孤独
1セットが終わり、各々5分の休憩に入る。
1セット目は勝ったけど、結構ギリギリだったな。
こんなにも緊張するなんて。
仁と松村君が話し合っている。
さっきの試合の反省点だろうか。
かなり汗もかいてる。
「かっこいい・・・」
「え・・・」
つい言葉が出てしまい、真織が反応した。
「いや、違うからね!今のかっこいいはそういう意味じゃなくて・・・」
「・・・分かってる。」
絶対分かってない。
試合が終わったあと、家に行く約束してるけど怖いな・・・
この前も結構怒ってたし。
ピー!
再び笛の合図が鳴り、全員コートに戻る。
一斉に守りにつく仁達。
先輩に負けじと構える松村君。
一瞬の隙を見てボールをカットし、再び攻める。
「仁先輩!」
松村君が仁にボールをパスし、シュートを決める。
この2人、得点率が高い。
さっきから何本も決めている。
このまま行けば勝てるかも!
「ありがとうございましたー!」
試合が終わり、挨拶を交わす。
結果は僕達の高校の方が勝った。
最後はヒヤヒヤしたけど、最後の松村君のスリーポイントが決め手となった。
本当に凄い。
「じゃあ、出ようか。」
2人には後でメッセージを送っておくことにした。