第12章 孤独
「どうして綾斗先輩はそんなに俺に関与するんですか?」
僕にも分からない。
他人の事なんてどうでもいい。
そう思ってた。
でも・・・今まで一緒に過ごしてきた人達が困っていると放っておけない。
「僕、試合見に行くからさ、レギュラー入りして欲しい。実は誘われたの初めてなんだ。少し楽しみにしてる。我儘かな?」
「・・・いいえ、好きな人に我儘言われるのは嬉しいです。・・・部活出てみます。」
「よかった。松村君なら大丈夫。仁もいるし。」
「部長に扱かれそうですね(笑)」
「仁なら確かにしそうだね(笑)」
2人でクスクスと笑っていると、間に真織が入ってきた。
遠くで見てて寂しくなったのだろうか。
「松村君、次交代。」
「うわ、柊先輩こわー。」
笑顔で松村君に話しかけていたが、引きつっていた。
「・・・何か綾斗珍しいね。」
「お節介だったかな?」
「いや、いいと思う。松村君さっきより楽しそう。」
本当だ。
試合で足を引っ張ったって言ってたけど、全然そんな感じには見えない。
寧ろ活躍してる。
このまま慣れてくれたらいいけど・・・
「でも、松村君と話すぎな。」
「ごめん・・・」