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【R18】初恋を君に

第10章 特別だから・・・


「ここだよ。中に入ろ!」

「・・・うん・・・」

ここ、前に柊と来た所だ。
席もその時と同じ位置。

「ここのパンケーキが美味しいんだ。綾斗くんも同じものでいい?」

「うん・・・ありがとう。」

知ってる。
ここのパンケーキ。
まだ味を覚えてる。
あの日の柊の格好も、笑顔も、声も。

「お待たせしました。」

僕達のテーブルに2つパンケーキが置かれる。

「食べよ!」

ナイフで1口サイズに切り分け口に運ぶ。
うん、変わらない。
この味。
思い出して思わず涙が出る。

「え、綾斗くん・・・ごめん、口に合わなかったかな?」

「ううん・・・すごく美味しいよ。ただ・・・この場所前に柊と来たことがあって。」

「そうだったんだ・・・ごめん、余計に辛い思いさせちゃったかな。」

「あかりさんは悪くないよ。寧ろ感謝してる。ありがとう。」

柊の事は暫く忘れよう。
きっとその日が来ればまた元通りになれるはず。
辛いけど、このまま考え込んでると前に進めない。
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