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【R18】初恋を君に

第10章 特別だから・・・


「先輩?」

「あ・・・ごめん。なに?」

昨日、仲良くなった1年生、松村くんと昼食を取っている。
何でも、昨日のお礼に奢らせて欲しいとか。

「綾斗先輩、目腫れてます。何かあったんですか?」

「ううん・・・なんでもないよ。」

「彼女さんと別れたとか?」

「あー・・・そんな所かな。」

結局昨日から1度も会話を交わすことが無かった。
朝の電車も柊は違うところに並んでいた。
完全に避けられている。

「綾斗先輩ならまたいい人見つけれますよ!」

「うん・・・」

「それともまだ未練があるとか?」

「喧嘩しただけだよ。」

松村くんには彼女と喧嘩したことにしておこう。

「そうなんですね・・・食べて元気出してください!何でも奢りますよ!」

「ありがとう。」

松村は友達できたのだろうか。
僕と一緒にいていいのだろうか。
なるべく早めに友達は作っといたがいい。
僕みたいにダラダラと過ごしてしまうことになるし。

「そう言えば、柊先輩でしたっけ?見かけませんね?」

「う、うんっ・・・何か係で忙しいって・・・」

「ふーん・・・綾斗先輩、すみません。」

「何が?」

松村くんは箸を起き、下を向いて話し出した。

「俺、先輩が喧嘩したって聞いてちょっと嬉しくなっちゃいました。ダメなのに。」

「え?」

「その・・・独り占めできるかなって・・・でもそんなの良くないですよね。本当すみません。」

「謝らなくていいよ!逆に素直過ぎて驚いた。」

たぶん、いい子なんだろうな。

「俺、いつでも力になります!頼りないかもですけど、何でもしますから!」

「・・・うん、ありがとう。大丈夫だよ。」

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