第10章 特別だから・・・
始業式も終わり、クラスで委員会と係を決めることになった。
残念ながら、仁とはクラスが別になってしまった。
「綾斗、係何する?」
「えー楽なの。」
柊が後ろから話しかけてきた。
もちろん委員会なんてする気は無い。
早く帰りたいし。
「じゃあ、まずは学級委員。」
担任の先生のその言葉に対して誰も手を挙げなかった。
こうなるのは大体予想付いてる。
このまま決まらなかったら結局・・・
「じゃんけんにするか?」
ですよね。
まぁ、これで今まで負けたことないし。
何とか学級委員回避を。
「じゃんけん__」
嘘・・・
残り3人?
柊はもう初めの方に抜けちゃってるし・・・
負けたくない。
「じゃんけん・・・ぽん!」
僕が出した手はパー。
周りはチョキ。
最悪だ。
こんなの運が悪すぎない?
柊も驚いちゃってるよ。
はぁ・・・どうしてよりによって学級委員?
しかも男女1人ずつ。
無理なんだけど。
自分で黒板に名前を書きに行く。
「「はぁ・・・っ」」
隣に同じ所に名前を書きに来た女の子と溜め息が被る。
「や、矢野くん!?////」
「えっと・・・よろしく・・・」
山本さんだ。