第9章 影
「いやっ・・・離して・・・」
「綾斗くん・・・他の男の子と遊んじゃダメじゃないか。」
ベッドに押さえつけられ、身動きが取れない。
ネクタイで両手をベッドと縛られる。
突然ビデオカメラを取り出して僕を撮影し始めた。
「綾斗くん、君は僕のものだろ。」
「違っ・・・いっ!」
頬を殴られた。
兄さんの拳より痛い。
本気だ。
殺される。
「うっ・・・いだい・・・」
「ほら、舐めて。」
目の前に性器を突き出してきて口元に押し当てられる。
やだやだやだやだ。
気持ち悪い・・・
「やら・・・」
拒否し続けるとその人はまた拳を作って僕の頬に殴りかかってきた。
鈍い音が走る。
「うっ・・・い・・・」
「早く・・・じゃないとまたするよ?」
「ひっく・・・うぅ・・・」
僕は拒否するのが怖くなり、言う通りに咥えた。
仰向け状態で喉を突かれるから余計に苦しい。
息ができない。
「おぐ・・・んぶ・・・」
「気持ちいい・・・」
その間もずっとカメラは回っている。
僕の顔を映し続けている。
「げほ・・・げほ・・・もうやら・・・お願い・・・します・・・」
「だめだよ。まだ中に入れてない。」
「やだ!そこはダメ!」
服をどんどん脱がされ、ついには裸になっていた。
最悪だ・・・
このまま、また知らない人に犯されるんだ。
「入れるよ?いい?」
「ひっく・・・いやだ・・・助け・・・あぁぁ!」
解されないまま無理矢理中に入れられた。
快感ではなく痛みが走る。
全然気持ちよくない。
「いっ・・・やだ・・・やだぁ・・・」
「可愛いよ、綾斗くん。」
身動きが取れない僕はただされるがままでいるしかできない。
「うっ・・・ひ、いらぎ・・・」
「他の男の名前出すなんて・・・悪い子だね。」
「いっ!ごほっ・・・」
僕が柊の名前を出したことで怒りが増したのか、殴られ続けた。
意識が遠のいてきていた。
僕、死ぬんだ。
このまま、知らない人に犯されながら死ぬんだ。