• テキストサイズ

【R18】初恋を君に

第9章 影


1時間すると柊は帰ってきた。
心配してたけど、よかった。
ちゃんと帰ってきてくれた。

「柊。大丈夫だった?」

「うん、別になんともなかったよ。あと、ごめん。」

どうやら、見つけられなかったようだ。
途中怪しい人影を見かけたがすぐにまた見失ったみたい。

「わざわざありがとう。先生にバレなかった?」

「余裕。保健室に行ってたって勘違いしてたから。」

結局、足はつかめなかった。
やっぱり学校まで来てたんだ。
全部僕の事は知られている。
柊の事も。

「綾斗、今日は少し寄り道して行かねぇか?」

「うん。けどどこ行くの?」

「近くに新しくカフェで来たらしいから。綾斗が好きなケーキもある。」

「い、行く!」

ケーキ!
早く食べたい!
カフェが出来てたなんて知らなかった。
きっと、僕を元気付ける為に誘ってくれたんだ。

「ねぇ、柊。」

柊の横を歩きながら話しかける。
手が触れそうだ。
繋ぎたい。
でもここじゃ誰が見てるか分からない。

「なに?」

「ありがとう。」

「なんの事だ?」

「ふふ、何でもないよ(笑)」

我慢しよう。

すると、柊が僕の手を握ってきた。

「え////」

「ずっと手見てるのバレバレ。繋ぎたいんだろ?」

「う、うん////」

「ふっ・・・可愛い。」

僕に微笑みかけ、腕を引っ張りキスをしてきた。
ベッドの上でするような深いキス。
誰か見てるかもしれないのに。
でも・・・今はこのままでいたい。

「はっ・・・ごめん、急に。」

「だ、大丈夫・・・だよ////」

「早くカフェに行こうか////」

「うん////」

2人顔を赤らめて手を繋いだまま歩く。
少し初々しく感じる。
お互い恥ずかしくて僕達は何も喋らずに、ただ顔を赤くしたままカフェに向かった。
/ 215ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp