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【R18】初恋を君に

第8章 嫉妬と愛情


「うぅ・・・」

教室に着くと自分の席に着き机に項垂れた。
自分の先程の行動を思い返して嫌になる。

「次はどうしたんだ?」

仁が僕の前の席に後ろ向きに座り頬杖を着いて尋ねてきた。

「・・・柊が来たらわかるよ。」

「ん?・・・あぁ・・・もしかして・・・バレンタイン関連?」

「そう。けど・・・異常だよ、あんなの。」

モテる事くらい初めからわかってた。
今日のことだって予測はしていたし、覚悟もしていた。
けど、それ以上だった。

「お、柊来た・・・ってまじかよ・・・」

「・・・ね?」

両手から零れ落ちそうになりながら小包を大量に抱えて教室に入ってきた。
よく持ってこれたな・・・

「綾斗、酷いよ・・・置いてくなんて・・・」

「・・・ごめん。」

「おいおい、綾斗。目が死んでる。」

仁がコソコソと耳元で話した。
正直、今のは自分でも感情がこもってないのはわかった。

「なるほどねぇ・・・確かにあれは・・・きついな・・・」

「仁もそう思うよね・・・」

本人は悪気が無さそう。
・・・前の学校でもこんな感じだったんだろうか。

「あ!柊くん!」

「あ、おはよ。ごめん、ちょっと今手が離せなくて・・・」

うちのクラスの子達も柊の元へ集まる。
段々と僕の中のイライラは増す。
囲まれてニヤニヤしちゃって。
結局、チョコ貰えるのも誰でもいいんだ。

「モテる恋人がいるっていうのも大変だな。」

「・・・覚悟してたはずなのにな・・・ちょっときついかも。」
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