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気持ちいいことしませんか

第8章 復讐




「…………っ」



なんで。
どうして。
あたしの身体…………っ、なんで。
薔さま以外で、こんな………。



「感じやすすぎだね、姫月。こんなんで最後までもつの?」


ブラウスのボタンが外されて。
首筋に、霧生くんの舌が這う。


「直接触ったら、もっと気持ち良くなれるよ」

「や………っ、ま、って霧生く………!!」


首筋に吸い付いて、霧生くんの手が胸に沈んだ、瞬間。
ひゅ、て。
喉がなる。


怖い。
気持ち悪い。
他人に身体を触られるのがこんなに気持ち悪いなんて。
だっていつも薔さまは。


『…………気持ちいい?』



ビクン…………っ


薔さまは。
薔さまに触られたところはいつも、気持ち良くて。



「—————ねぇ」


胸への愛撫はそのままに。
霧生くんが低く、声を出して。


「目の前にいるのは、俺だよ?」
「あ…………」


顔を上げた霧生くんの、目。
初めて見る。
こんな、冷たい視線。



「こんなんじゃ刺激足りないか。ごめんな姫月」
「え」


にこりと笑う、霧生くんを視線で追えば。
ドアを開けて。



「…………ぇ」



連れてきた、傷だらけの…………。
嘘。



「薔さま!!」


起きあがろうとした瞬間に、頭上で繋がれた手首がガシャンて嫌な音を響かせた。

「薔さま!薔さま!!」


嘘。
こんな血だらけで。
ぐったりしてて…………。
意識、ないんじゃ…………。


「慌てんなって姫月。薔さま見えるようにしてやるから」
「え」

手。
外して、くださるんですか?
なんで…………。

「あれ、自由なったのに愛しの薔さまのとこ行かねーの」

「!!」


そうだ薔さま。


「薔さま!!薔さま…………っ」
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