第8章 復讐
駄目。
全然返事、ない。
「薔さま…………」
こんなに、血だらけで。
頭まできっと、殴られたんだわ。
服も肌も、ぼろぼろ。
「なんで………っ、薔さま」
傷だらけの薔さまの顔に、擦り寄って抱きしめた。
「霧生くん…………っ、薔さま頭怪我してます!!お願い、早く病院に………。お願い、お願いします…………っ」
意識がないとゆーことはきっと、脳震盪起こしてるんだわ。
早く病院で治療しないと。
ちゃんと検査、しないと。
「勘違いしてない?姫月。せんせーやったの俺らよ?なんでこの期に及んで助けてもらえるとか思ってんの?」
「霧生………、くん?」
なんで、笑って…………。
だって。
薔さまこんな、傷だらけ、なのに。
「軽く遊んでやってっつったのにあいつらいつもやり過ぎんだよな。ほんと、困る。これじゃせんせーに姫月が他のやつに犯されてんの、見せてやれないじゃん」
「え…………」
「だからさ、薔さまの前でいっぱい鳴いてよ姫月。これなら余計なこと、考えずに済むよな?」
「…………ぁ、の………。待って霧生く………」
「なんで待つ必要あんの。ベッドあんじゃん」
「嫌。薔さま…………っ、薔さま!!」
ぎゅ、て。
薔さまにしがみつくけど。
簡単に引き剥がされて、霧生くんはあたしをベッドへと放り投げて。
そのままあたしを、見下ろした。
「嫌…………っ」
「嫌なら薔さまに相手してもらってもいいんだけど。」
「え…………」
にこり、と笑って。
ドン、て壁を叩けば。
ドアから数人の男の人が出てきて。
「…………薔さま!!嫌!!薔さま!やめてやめてやめて!霧生くん!お願いします!やめさせてください!」
ぐったりと意識のない薔さまを、数人がかりでさらに足蹴りする彼らを止めようと手を伸ばすけど。
霧生くんが邪魔して薔さまに届かない。
「薔さま…………っ!!」
「どお?姫月が相手してくれんの?」
「霧生くん…………」