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気持ちいいことしませんか

第8章 復讐


「学校中の噂んなってる。………ほら」


「…………っ!!」



霧生くんが見せてくれた1枚の写真。
あたしと、薔さまのキスしてる、写真。


「どうしてこんなもの…………っ」



霧生くんの手から急いで写真を奪えば。
少しの間の、あと。


「…………なんだ。一足遅かったか」


低い、初めて聞いた霧生くんの声。


「さすがに1週間もあいつに監禁されたらさ、姫月から逃げ出したくなるかなって思ったから、1週間も待ったのに」
「え」
「もしかして姫月ってバカなの?」

「霧生………くん?」


なんか。
雰囲気、が。


「ま、いいや」
「あの…………」
「どっちにしても結果変わんないし」

知らない。
こんな冷たい目。
冷たい表情。
知らない…………。



「…………っ!!」



一歩、本能的に後ずさって玄関を閉めようとすれば。
一足早く霧生くんの足が閉めるのを邪魔する。
そしてそのまま。
薬品の匂いが鼻を掠めた瞬間。
意識がプツンと、切られた糸みたいに途絶えた。


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