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気持ちいいことしませんか

第7章 『許すと、思う?』






「…………華」



隣で眠る、華の真っ白な肌へと手を伸ばし。
瞳から流れる涙を拭った。


『ごめんなさい、ごめんなさい………っ』


最近華の泣き顔しか見てない。
謝る声しか、聞いてない。
違うのに。
こんな風に支配したいわけじゃない。
こんなところに閉じ込めるために、ずっとずっと愛でてきたわけじゃない。
華。
何度言葉にしても足りない。
愛してる。
誰にも渡したくない。
ただずっと僕のそばで笑っていて欲しいだけなのに。
歌うように。
その可愛らしい声で名を呼んで欲しいだけなのに。



「………薔、さま?」
「え」

眠る華をぎゅ、と抱きしめていた手を緩めて。
顔を上げれば。
華の細くて綺麗な指先が、頬へと伸ばされた。


「泣いてらっしゃるのですか?」
「ぇ」

ない、て?

「ごめんなさい、華が、悪い子だから。薔さまの理想通りに出来ないから」
だから。
そう、言って。
華の目から溢れ出す大粒の、涙。


また、泣くんだね。
嫌いになった?
こんなことして閉じ込めて。
きっともう華は僕じゃなくてあいつに惹かれてるのかもしれない。
華の笑った顔、最後にいつ見たっけ。
いつのまに。
華にこんな顔ばかりさせるようになってしまったのか、どこで何を間違えたのか。
わからない。
ただ華をずっと、この腕の中に閉じ込めていたかっただけなのに。
誰にも渡したくなかった、だけなのに。



「ねぇ華、許して欲しい?」
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