第6章 距離
ごめんね、華。
その言葉が聞きたかっただけ、なんだけど。
華はいつも僕の予想を斜めよりもどんどん上に行ってしまう。
その表情。
涙。
吐息。
ひとつひとつに、煽られる。
だからごめん。
まだ解放してあげられそうにないな。
「しょ、さ、ま……っ、はやくこれ、取って…っ」
「………」
「薔、さ……、━━━━!!やっ!?ぅそ……っ」
緩めた強度をさらにまた、上げれば。
強張りが取れた体は予想外の刺激に一気に絶頂へと駆け上がり。
「ふ……っ、━━━っんん!!」
ぎゅ、と。
身体全体に力を入れて、隣で華はビクビクと体を震わせるのだ。
「もー少し、我慢……ね?」
もっともっと、泣かせてあげる。
かわいいかわいい華。
泣き顔もほんとに可愛くて、もっともっと見たくなる。
今日はどんな鳴き声、聞かせてくれる?