第6章 距離
『答えて華』
そう、瞳が語ってる。
わけがわからなくて、考えたくても薔さまの指先へと神経が集中しているせいか考えがまとまらない。
そう、懇願の視線を向ければ。
薔さまは無言であたしを見た。
「………っはぁ、っぁ」
待って。
考える。
考える、から。
「………っ」
泣いちゃだめ。
泣いたりしたらもう薔さまはあたしを必要とすらしてくれなくなるから。
だから、考えるの。
考えて。
薔さまの、望む答え。
『男の人とふたりきりになってはいけないよ』
あ………。
『嫉妬、するから』
「薔、さま……っ」
駄目。
今やっと……、答えが出そうなのに。
薔さまの指が、奥と、浅いところを交互に擦って行く。
だけどその動きは激しいものでは、なくて。
「華、腰が揺れてる」
嘲るように笑む薔さまに、かぁああって全身の血液が沸騰、した。
「薔さま……っ、ごめんなさいごめんなさい……っ、もぉ、ゆるし……っ!?ひ…っ?っぁあっ!?やぁ、なんで」
泣きながら懇願しても、泣けばなくほど薔さまは刺激を増やしていき。
指が中へと入ったまま、薔さまは胸へと噛みついたのです。