第2章 サディスティックな目覚め
仰け反ったままにこちらへとその官能的な泣き顔を晒す彼女へと、覆い被さるようにそのまま唇を重ねた。
右手は彼女の顎を捕まえているけど、左手はもちろん、彼女の敏感な頂きを弄ぶ。
唇を重ねながら、苦しそうに隙間から漏れるくぐもった声。
それすらも飲み込むように、さらに深く口づけた。
彼女の弱いところを指の腹で擦ったり摘まんだり、執拗とも取れるほど弄べば。
ピクンピクンと、震える彼女を。
押さえつけるように自分の体を押し付けた。
苦しいのに。
絶対に苦しそうに体はSOSを出してるのに。
華は僕に決して逆らわない。
「は…っ、は…っ、はぁ」
唇を離せば。
大粒の涙を流して肩で呼吸する彼女。
その姿さえも、美しくて。
煽られていく自分を止められない。
「ごめんね、苦しかったね」
ベッドへと押し倒し、額へと口づけ。
「華が僕以外の人とこんなことするの、想像するだけで嫉妬でおかしくなりそう」
「そんなこと…っ華は薔さま以外なんて想像できませんっ」
今度は真っ青になって首をふる彼女。
ねぇ、「想像して?」って言ったの、僕だよ?
ほんとに。
かわいいなぁ。
「薔さま?」
「なんでこんなに僕のお嬢様はかわいいのかと思ってね」
「かわいい?あたしが?」
「うん、華はかわいいよ?」
ぱぁ、と。
今度はバックにピンクが見える。
忙しいな、華は。
「わかった?今度からは誰からも物をもらったりしてはいけないよ」
「はい、薔さま。あ、でも薔さま」
「ん?」
「薔さまからも、受け取ったらいけない?」
「僕?」
真剣に僕を見上げる彼女に、思わず自然と溢れた笑み。
「僕はいいんだよ」