第8章 My ANSWER that don't come true
お前は…今は亡きあの男のことがずっと好きなのだろう?
だから、その想い人を創り出してしまえば、もう二度と私に好意を抱くことはなくなる…。
永遠に本当の笑顔は手に入らなくなる。
自分の手で一番欲しいものを失くすなんてとんだ愚行だヨ。
しかし、この私としたことが。
そう約束してしまったのは他でもない、私自身。
これは生かしてしまった君への贖罪。
欲しいものは手段を選ばずに手中におさめ、欲しくても存在しないものならば自分で創り出してしまえる。
それなのに、すぐ手の届く距離にいる…腹の奥底から湧き上がる熱を抱かせる程手に入れたいものは、決して手に入らない。
解剖し、全部丸裸にしても…そこに心があるわけじゃアない。
薬漬けにして言いなりにしてしまおうか。
私だけがお前と話ができるように縛ってどこかに監禁してしまおうか。
いっそのこと冷凍して美しいまま保存してしまおうか。
そんなことはいつでもできた。
できたのにできなかった。
そんなことをしても、君の心を自分のものにできないのは猿でもわかる。
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