第7章 LOVEsickness
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「英リコ」
技術開発局の廊下を歩いていると、不意にマユリ様に引き止められた。
「あ、マユリ様」
最近はマユリ様が話しかけてくれるだけで嬉しい。
ドキドキを隠すように笑って首をかしげる。
「どうかされました?」
「お前に聞きたいことがある」
「聞きたいこと、ですか…?」
何のことだろう?
思わずきょとんとしてしまう。
「わからないかネ?あの雑誌のことだヨ」
ざ、雑誌!!
思わず、ビクゥ!と肩を揺らす。
雑誌ってやっぱり、今日刊行されたあれだよね…。
ままま、まさか読んだりしてないよね…?
「偶然、局員が読み耽っていたから取り上げて読んでみたのだヨ」
読んでたぁ〜!!
いや、でも、写真いいね!とかかもしれないし!
それなら、ありがとうございます!で話終わる!
だから、聞かないで〜。
あれについては聞かないでぇ…。
「…あれは誰の羽織かネ?」
聞かれない訳がなかった〜!!
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