第6章 To HEARTS
叫んでいる隊長を見て、阿近さんは「あぁ…」と頭をかきながら重い腰を上げた。
「俺です、隊長」
「阿近!一体これは何だネ!?」
「はい。英への感謝状とお礼の品です。置く場所が無かったので一旦広い所に置こうと…。長い間使われてなかったですし」
「何?」
話を聞いた隊長は私を一瞥したかと思うと、副隊長を連れてお礼の山の方へ歩いて行く。
「で?何が入っているのかネ?」
「はい。高級お茶菓子、冷凍の秋刀魚、栄養剤など主に食品類です」
隊長はハッ!と鼻で笑って一蹴する。
「他には?」
「六番隊、十番隊、十一番隊より連名で、現世調査中に発見されたホロウのサンプルがいくつかあります」
「何だって?それはどれだネ?」
隊長の目の色が変わる。
「マユリ様、こちらに」
「それを先に言いたまえヨ!!」
隊長はパッと顔を輝かせながらすぐさま副隊長が持って来た箱を開けた。
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