第6章 To HEARTS
「お前、ほんとすげぇよ」
「え?」
阿近さんはそう言って隣の椅子に腰をかける。
「お前がやろうと思ってやり始めたことが実を結んだ。技術開発局宛に届いた物ばかりだが、これ全部お前へのものと言っても過言じゃない」
「そんなことないです。阿近さんや鵯州さんの助言や手助けがあって、ニコちゃんとリンくんが手伝ってくれて…。涅隊長も私に資料くださったりして…。だからみんなでやったんですよ。局の仕事をこんなに感謝されて認められて…すごく嬉しいです!」
阿近さんはふぅとタバコをふかした。
「俺らもお前には感謝してるよ」
「え…?」
「一体何の騒ぎだネ、これは!」
突然、部屋に隊長の甲高い驚嘆の声が響いた。
ビクッとして思わず立ち上がってしまった。
みんなの作業がピタリと停止する。
「何で私の実験室に荷物の山が連なっているんだヨ!?エェ!?誰だネ、こんな真似をしたのは!ネム!お前がいながら何をしているんだネ!?」
「申し訳ありません、マユリ様」
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