第6章 To HEARTS
「『これが明るみに出たのもひとえに英さんと技術開発局の皆さんのおかげです。ありがとうございます』か…」
きょ、京楽隊長…。
たぶん伊勢副隊長にこっぴどくシメられてるんだろうなぁ…。
私は京楽隊長の行く末に手を合わせる。
そして、改めてお礼の山を見回すと、後ろから阿近さんがタバコをふかしながらやって来る。
「これもそうだ。各隊の隊士たちから御礼状だ」
阿近さんから渡された箱の中には、たくさんの感謝状が入っていた。
箱を近くの机に置き、座って中を見てみるとーー…
ーー…おかげさまで風邪が治りました。
ーー…次の任務に向けて使わせてもらいます。
ーー…良かったら局の皆さんで食べてください。
ーー…技術開発局のことはいつも頼りにしてます。
ーー…何かあれば今度は自分たちに頼んでください。
私は感謝状を胸に抱く。
みんなが喜んでくれて良かった…。
技術開発局のやってることが少しでも役に立てて、みんなから感謝されて…。
こうして繋がりを得られた…。
ただただ嬉しさだけが込み上げてくる。
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