第6章 To HEARTS
「な、何でこんなに他隊から…」
「お礼だってさ」
リンくんが「ほら!」と笑顔で、箱に入った感謝状と書かれたたくさんの手紙を見せてくれた。
「え?お礼…?」
私がびっくりして驚いていると、リンくんの隣でニコちゃんが人差し指を立てて話し出す。
「ほら!リコちゃん、他隊のために色々頑張ってたじゃない?それで、助かりました!ってお礼の品がうちに届いたの」
「え!?こ、こんなにたくさん…?」
すると、ニコちゃんは私に菓子折りと手紙を手渡す。
「これは八番隊の伊勢副隊長からよ」
綺麗な和紙に包まれた菓子折りを受け取り、達筆な文字で感謝状と書かれた手紙を広げる。
手紙には、通信機のメンテナンスや交換などに対する感謝が丁寧に綴られていた。
あ、そうそう、通信機は故障とかじゃなくて単純に使用頻度が多過ぎたから、機械部分が摩耗してたのよね…。
しかし、読み進めていくうちに私は苦笑いを浮かべざるを得なかった…。
どうやら通信機の不具合は全て、京楽隊長が娯楽施設の女の子たちと毎晩会話するためにこそこそと使っていたらしい。
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