第5章 From CONFLICTS
「あと資料のことも本当に助かりました。おかげさまで、要望に応えられるものができそうです」
「私の顔に泥を塗られては困るからだヨ。特に他隊の奴らが関わる案件ではネ」
え!?
何でそのことーー…
「ご、ご存知だったんですか!?」
「持っている資料とデータを見れば一目瞭然だヨ」
さすが涅隊長…。
そこまで見通されちゃうとは…。
「ま、期待はしてないが、実績のない下っ端なりに精々頑張ることだネ」
「はい!頑張ります!」
隊長に頑張れって言われたら頑張るしかない!
隊長のためにもやれることはやらなきゃ!
「じゃあ、これから開発部に行きますのでこれで」
私は早々に頭を下げて踵を返した。
「待て」
しかし、隊長に呼び止められ、私は不思議に思って振り返る。
「やはり今日はもう帰りたまえ」
「え…?」
「まだ顔色が良くない。どうせ寝不足か何かだろう?開発部へは明日行っても遅くはないヨ」
隊長…。
そんなこと言われたら私ーー…
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