第5章 From CONFLICTS
阿近さんはそう言うと、ポケットから小瓶を出して私の前で振ってみせた。
「あ、あぁ!そうだったんですね。すみません」
「ま、それはいいんだけど」
阿近さんはそう言いながらポケットに小瓶を仕舞った。
「本当に気にしない方がいいぞ」
「はい!気にしてませんよ」
私は心配性な阿近さんに笑って見せた。
「へぇ。随分余裕だな。いつも人の言うことを素直にそのまま受け取るタイプなのに」
「だんだんわかってきたんです。隊長は天邪鬼だって」
「ははは!違いねぇ!」
阿近さんは珍しく声を出して笑ってるのにつられて、私も思わず笑ってしまう。
「ふふ!なので、今のは本当は気にかけてもらえてたのかなって思ってます。すごく…嬉しいです」
「ふっ。そうかい…」
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