第5章 From CONFLICTS
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八番隊隊舎。
十二番隊入隊の約束をする前はここが憧れの隊だった。
ここに着くと、既に隊長から話が通してあったみたいで、すぐに伊勢副隊長に会うことができた。
「確かに受け取りました」
「よろしくお願いします」
私は隊長から預かった書類を伊勢副隊長に手渡した。
よし。
これでおつかいはお終い!
じゃあ、あとは私個人の仕事の時間ね。
「あの…!」
私は踵を返そうとしていた伊勢副隊長を、意を決して呼び止めた。
「はい?」
伊勢副隊長がメガネをくいっと上げ、私の方に振り返る。
「何か困ってることありませんか !?」
「困ってること…ですか?」
私の勢いに、伊勢副隊長は目を丸くしながら言葉を反芻した。
私は…願いを叶えてくれる隊長のために、何かしたい。
成就した後、私が隊長にして差し上げることはできなくなるから…代わりに何かを遺そうと思った。
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